Smartsheetの並び替え機能とフィルター機能

はじめに Smartsheetでデータを整理して表示するには、並び替えとフィルターの2つの機能を使用します。 並び替え機能は、シート全体または一部を昇順または降順に並び替えることが出来る機能です。例えば列内の最大値や最小値をすばやく見つけたい場合に便利です。ただし、一度保存すると元に戻すことはできません。 一方、フィルター機能は、特定の条件に基づいて情報を表示または非表示にすることができる機能です。フィルターを保存し、他のユーザーにそのフィルターを共有することも可能です。 並べ替えとフィルターは同時に使用することはできませんので、両方の機能を把握した上で事前にどちらが最適かを検討しておくと良いでしょう。 Smartsheetの並び替え機能 Smartsheetの並び替え機能は、シート全体または一部を昇順または降順に並び替えることが出来る機能です。データを並べ替える場合、以下の2つの方法があります。 シート内のすべての行を並び替え シート内の選択した行を並び替え シート内のすべての行を並び替え シート内の任意の列ヘッダーを右クリックし「行の並び替え…」を選択します。 並び替えダイアログが表示されますので、希望する列を指定し「OK」をクリックします。 選択範囲の行のみを並び替え 対象の行を選択します。 選択した行で右クリックし「行の並び替え…」を選択します。 並び替えダイアログが表示されますので、希望する列を指定し「OK」をクリックします。 並び替えの注意点 並べ替えは、シートの既存の行に対してのみ実行されます。 新しい行が追加された場合は、再度並べ替える必要があります。 並び替えを実施後にシートを保存すると、元に戻すことはできません。(再度並び替えを実施する必要があります。)このため、 想定通りの順序で並べ替えされていることを確認した上でシートを保存するようにしてください。 シートにフィルターが適用されている場合、並べ替えを実施することはできません。 事前にフィルターが適用されていないことを確認してください。 子アイテムがある場合、子アイテムは並べ替えられますが、親行の下からは移動しません。 同様に親子関係が維持されたまま並べ替えられます。 (親行の下に子アイテムがある状態) Smartsheetのフィルター機能 Smartsheetのフィルター機能は、特定の条件に基づいて情報を表示または非表示にすることができる機能です。 「無題のフィルター」と「有題のフィルター」 フィルターには「無題のフィルター」と「有題のフィルター」があります。 「無題のフィルター」はシートにアクセス出来るユーザーであれば誰でも作成し使用することができますが、シートに保存することはできません。また複数の無題のフィルターを作成することもきません。 一方、「有題のフィルター」はシートに編集者以上の権限があるユーザーであれば作成可能で、保存して後で利用することもできます。また複数作成したり他のユーザーに共有することも可能です。 以下に各操作の権限別実行可不可をまとめています。 操作 閲覧者 編集者 所有者または管理者 「無題のフィルター」の作成 ○ ○ ○ 作成したフィルターの適用 ○ ○ ○ 「有題のフィルター」の作成 ✕ ○ ○ シートの全共同作業者に共有すべきフィルターを指定 ✕ ✕ ○ フィルターの作成と適用 「無題のフィルター」の作成方法 ツールバーの「フィルター」をクリックします。…

Smartsheetの承認リクエストを利用したワークフローについて

はじめに Smartsheetの自動承認リクエストは、タスクやプロジェクトを進行する上で承認が必要なケースで自動的にリクエストを行う機能です。また承認者はリクエスターからの依頼内容を確認し承認・却下を行いますが、そのときに結果をリクエスターに通知することも出来ますのでワークフローをスムーズに進行することが出来ます。 タスクやプロジェクトの承認を得るために、単一のオートメーションを使用することも、カスタマイズして他のオートメーションと統合し、体系的なワークフローを構築することも可能です。 さらにモバイルアプリからも承認リクエストを行うことができますので、時間の節約、エラーの減少、承認プロセスのスピードアップを図ることができます。 ワークフローの設定方法 まずワークフローを設定するシートの概要について説明します。 リクエスターは「リクエスト内容」「リクエスト詳細」「リクエスター」「承認者」を記入した後に「リクエスト送信」のチェックをオンにします。すると承認者に承認リクエストの通知が自動的に実行されます。承認者はリクエスト内容を確認し「承認ステータス」で「承認済み」または「却下済み」を選択します。その後リクエスターに承認ステータスが通知されるという仕組みになっています。 それではこのシートにワークフローを設定していきましょう。 1.「自動化」>「ゼロからワークフローを作成…」をクリックします。 2. ワークフローの名称を入力し、トリガーで以下を設定します。 次の場合:「リクエスト送信」次に変更:「オン」 これによりリクエスターが「リクエスト送信」をオンにしたときに次に指定するアクションが実行されます。 3.「アクションを選択」で「承認をリクエスト」を選択します。 4.「承認をリクエスト」で以下を設定します。 「セルに含まれている連絡先に送信」「承認者」 これにより承認リクエストが指定された承認者に通知されます。 「次の場所に回答を保存」「承認ステータス」 これにより「承認ステータス」に承認者の回答が保存されます。 5. 承認された場合のアクションを追加します。 「承認された場合」>「アクションの追加」をクリックします。 6.「アクションを選択」で「ユーザーにアラート送信」を選択します。 7.「ユーザーにアラート送信」で以下を設定します。 「セルに含まれている連絡先に送信」「リクエスター」 これにより承認されたときにリクエスターに通知されます。 8. 却下された場合のアクションを追加します。 「却下された場合」>「アクションの追加」をクリックします。 9. 「アクションを選択」で「ユーザーにアラート送信」を選択します。 10.「ユーザーにアラート送信」で以下を設定します。 「セルに含まれている連絡先に送信」「リクエスター」 これにより却下されたときにリクエスターに通知されます。 11. 最後に「保存」をクリックしてワークフローの設定は完了です。 注意事項 複数のワークフローで承認欄や値が再利用されている場合、重複してアラートが表示されることがあります。 自動化を経由したことに気づかず、手動でシートの承認ステータスを変更した場合、ワークフローが思い通りに動作しなくなる可能性があります。理想的には、ソースシートの承認状況カラムをロックするか、承認が必要な人以外と直接シートを共有しないようにすることです。 まとめ 今回はSmartsheetの自動承認リクエストを利用したワークフローを紹介しました。是非活用いただきビジネス全体の生産性を向上させてください。 Implement DigitalではSmartsheet運用支援サービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

レガシーリソース管理:Smartsheetでチームの活動の可視性を追跡する方法

Smartsheetのレガシーリソース管理とは? Smartsheetのレガシーリソース管理は、チームの活動を追跡し、作業している全ての人がプロジェクトにどのように割り当てられているかをリアルタイムに把握できる機能です。 以下は個別プロジェクトでのリソースビューの例となりますが、このようにリソース単位で配分を確認することが出来ます。 それでは、レガシーリソース管理を使用するための具体的な設定方法を説明していきます。 リソースとリソース管理者の設定 リソースの設定 リソース管理で追跡できるのは、ユーザー管理で追加されたユーザーだけです。具体的にはライセンスユーザー、ライセンスなしユーザー、招待されたユーザーで且つアクティブユーザーである必要があります。システム管理者は「ユーザー管理」メニューからユーザーの確認、追加および管理を行うことが出来ますので、必要なリソースを追加してください。 リソース管理者の設定 リソースビューを確認することが出来るのは、リソース管理者のみです。「ユーザー管理」で該当ユーザーを選択し、リソース管理者に設定してください。(リソース管理者はライセンス ユーザーである必要があります。) リソース管理の有効化 リソース管理者は、対象シートで管理者レベルの権限を持っていれば、シートのリソース管理を有効化し、リソースビューを閲覧することが出来るようになります。 リソースをタスクに割り当てることができるよう、シートに「連絡先リスト」の列があることを確認します。 任意の列ヘッダーの右側にある列メニューをクリックし、「プロジェクト設定の編集」を選択します。 プロジェクト設定のダイアログで「依存関係の有効化」チェックボックスを選択します。 「リソース管理」タブをクリックし、リソース管理の「Lagacy Resouece Management」を選択し、「OK」をクリックします。 リソースビューの表示 個別プロジェクトシートでのリソースビューの表示 プロジェクトシートからリソース ビューを開くには、ガントビューに切り替えてから、右上隅にある「リソースビュー」アイコンをクリックします。 (「リソースビュー」アイコンはリソース管理者のみ表示されます。) リソースへの配分が超過している場合は、左隅に赤い警告アイコンが表示されます。また、このアイコンをクリックすると配分されているタスクを確認することが出来ます。 複数プロジェクトでのリソースビューの表示 「参照」メニューの「リソースビュー」>「新しいリソースビューを作成する」でプロジェクトをまたがるリソースビューを作成することが出来ます。 「新しいリソースビュー」ダイアログが表示されますので、リソースビューの「名前」を入力し、対象のリソースを選択します。 なおユーザー別以外では、プロジェクト別、グループ別で作成することも可能です。 まとめ 今回はSmartsheetのレガシーリソース管理について紹介しました。レガシーリソース管理機能を利用することで、チームメンバーが生産的かつ効率的に仕事を完了するためのリソース状況を確認することができますので活用頂ければと思います。 Implement DigitalではSmartsheet運用支援サービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Smartsheetのフォーム機能で情報を収集する方法

Smartsheetのフォーム機能は使いやすく、作成されたデータは様々な用途に使用できます。ウェビナーの登録、顧客からのフィードバック、社内チケット システム、経営陣からの承認要求など、さまざまな目的でデータを送信または収集するのに非常に便利です。この記事では、Smartsheetのフォーム機能とは何か、また、具体的な設定方法について説明しています。 前提条件 フォームの作成と編集を行うにはSmartsheetライセンスを持ちシートの所有者および管理者の権限が必要となります。 フォームの作成 まず、フォームを追加したいシートを開きます。次にメニュータブの「フォーム」を選択し、「フォームの作成…」をクリックします。 フォームビルダー フォームビルダーが開きますので、フォームに必要な各種設定を行います。  デフォルトではシートのカラムと同じ項目がフィールドとして設定されます。(数式を含むカラムやシステムで生成されたカラムは例外的にフォームビルダーに表示されません。) まずは「タイトル」と「説明」を変更していきます。デフォルトのタイトルはシートのタイトルがそのまま表示されるため、ここでは「お客様お問い合わせフォーム」に変更し、説明文も追加していきます。 タイトルの部分を選択すると右側に「フォームタイトル」が表示されますので、「タイトル」と「説明」を入力します。 フィールド設定 次に必要なフィールドを追加したり、不要なフィールドを削除したり、あるいは順番を入れ替えたりしていきます。 新しいフィールドを追加するには「+新しいフィールド」をクリックし、表示されるダイアログで「名前」と「フィールドタイプ」を指定し「OK」をクリックします。 設定したフィールドが左側のメニューに表示されますので、ドラッグ・アンド・ドロップでフォームの配置したい場所に追加します。 今回のケースでは「お名前」は入力必須としたいため、フィールド設定で「必須」をオンにしています。 それ以外では以下のよう設定も可能ですので、必要に応じて利用してください。 非表示:フィールドを非表示にします。 検証:入力値を検証します。(数値のみなど) 表示形式:シングルラインかマルチラインかを指定出来ます。 ロジック設定 ロジック設定を使用すると、入力した内容に基づいて特定フィールドを表示することが出来ますので、必要な質問にのみに答えてもらうよう最適化することが出来ます。  今回は「お問い合わせ種別」をフィールドタイプ「ドロップダウンリスト」で設定し「製品に関するお問い合わせ」「その他のお問い合わせ」を選択出来るようにし「製品に関するお問い合わせ」の場合には「製品名」を表示します。  「お問い合わせ種別」のフィールド設定>ロジックで「ロジックの追加」をクリックします。 「お問い合わせ種別」が「製品に関するお問い合わせ」の場合に「製品名」を表示するように設定します。 フォームの表示 一通りフィールドの設定が完了したら、実際のフォームみてみましょう。  「保存」をクリックし変更内容の保存してから「フォームを開く」をクリックします。 以下のようにフォームが表示されることを確認できます。 ロゴ・背景の変更 フォームのロゴは上部に表示されているSmartsheetのロゴをクリックすることで変更出来ます。 また、左上の「背景」をクリックすることで変更出来ます。 その他の設定 その他の設定としては、以下のように「テーマとブランド」「セキュリティ」「フォーム送信後の動作」「エントリーの電子メールの送信」があります。必要に応じて設定してください。 それでは、最終的なフォームを見てみましょう。だいぶ見た目のカスタマイズが出来ることをご理解いただけたのではないでしょうか? まとめ この記事では、Smartsheetのフォーム機能を利用して新しいフォームを作成する方法、権限レベル、フォームビルダー、フィールド設定、ロジック設定、ロゴ・背景の設定などについて説明しました。今後は、手動でデータを収集する代わりに、Smartsheetのフォームを使用して、ビジネス全体の生産性を向上させてください。 Implement DigitalではSmartsheet運用支援サービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。