Data Warehouse利用時に注意すべきこと

こんにちは。Adobe Analytics Data Warehouse(以下DWH)は、400行を超える大量のデータをエクスポートする際にとても便利な機能ですが、いくつか注意が必要なポイントがありますのでご紹介します。

  • 一度作成したリクエストは、停止することはできますが、削除することはできません。
  • 設定した対象日付が完了するまでデータは配信されません。(例えば、「今月」を選んだ場合、翌月まで配信されません)
  • メールでの配信は最大10MBです。それ以上の場合はFTP配信を利用しましょう。
  • 月初や月末など配信が集中するタイミングでは、スケジュール設定した配信時刻がずれる可能性があります。(最大で 72 時間かかります。クエリーの複雑さとリクエストされたデータの量に応じて異なります。)
  • データ量が膨大なリクエストを作成すると他のリクエストにも影響があります。
  • セグメントビルダーで作成した全セグメントがDWHで利用できるわけではありません。

※セグメントの互換性はセグメントビルダーのサンプルデータの下の「製品の互換性」で確認できます。下記の図のようにData Warehouseが表示されないセグメントは互換性がありません。

セグメントビルダーで作成したセグメントでも、DWHではサポートされないものがあるとご存知でしたか?

筆者はとても驚いたので、備忘録としてセグメントの互換性の詳細についてこちらに書いておきます。基本的には、Analysis Workspace、Reports & Analytics、Ad Hoc Analysisは同じ、Data Warehouseは異なるようです。

Analysis Workspace
Reports & Analytics
Ad Hoc Analysis
Data Warehouse
除外 あらゆるレベルでサポート トップレベルの特殊なケースでのみサポート
順次セグメント サポート サポートなし
AND と OR の無制限の結合 サポート 一部制限あり(A AND NOT B ,として書き直すことのできる​またはこの特性を含みこの特性を除外するセグメントのみがサポートされます)
「コンテナ」のネスト サポート 一部制限あり(スコープを狭くする必要があります。例えば、訪問者はヒットを含めることができますが、その逆はできません)
セグメントの積み重ね サポート サポートなし
ディメンションは少し複雑です。

次のディメンションは、Analysis Workspace、Reports & Analytics および Ad Hoc Analysis でのみサポートされます。

  • 入口サーバー
  • 入口カテゴリー
  • エントリー日
  • 全検索ページのランク

次のディメンションは、DWHでのみサポートされます。

  • IPアドレス
  • ページ URL
  • 訪問者ID
  • Experience Cloud ID

次のディメンションは、DWHセグメントでは使用できません 。

  • 全ての検索ページのランク
  • 午前/午後
  • 月間通算日
  • 曜日
  • 年間通算日
  • 入口ビジネスユニット
  • 入口(「入口ページ」を除く、「入口」で始まる全てのディメンション)
  • 出口(「出口リンク」および「出口ページ」を除く、「出口」で始まる全てのディメンション)
  • 階層(「階層」で始まる全てのディメンション)
  • ヒットの深さ
  • ヒットタイプ
  • 時刻
  • 年間通算月
  • エラーページ (404)
  • 有料検索
  • 四半期
  • 再来訪頻度
  • 直帰数
  • イベント前の時間
  • ページでの滞在時間 – グループ
  • 訪問別滞在時間 – グループ
  • トラッキングオプトアウト理由
  • 米国の州
  • 平日/週末

DWHで抽出したデータが変だな?と思ったら、一度セグメントの互換性を確認してみてください。

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