Node.jsでSearch Console URL Inspection APIをローカルで実行してインデックスステータス分析の結果をCSV化する

はじめに Search Console URL Inspection API はGoogle のインデックスに登録されたページのインデックスステータス、AMP、モバイルユーザビリティ、リッチリザルトについての分析の結果を取得することができますが、今回はSearch Console URL Inspection APIを使用して複数のサイトのURLをチェックを行い、インデックスステータス分析の結果をCSVファイルに保存する処理を行うプログラムをNode.jsで作成しました。GoogleのURL Inspection Tool(URL検査ツール) https://support.google.com/webmasters/answer/9012289 でも同様の情報を取得することができます。 作成するプログラムについて Google Search Consoleからページの情報を取得 今回はindexStatusResult(インデックスステータス分析の結果)を書き出し URLリストは改行区切りのテキストファイルにて指定 出力先のCSVファイル上書き 出力するCSVの項目 url 対象URL message API呼び出しが成功した場合は’success’、失敗した場合はエラーメッセージ verdict URL がインデックスに登録されているかどうか coverageState Google がページを検出してインデックスに登録できるか robotsTxtState ページが robots.txt ルールによって Google に対してブロックされているか indexingState ページが noindex ルールによってインデックス登録をブロックするか lastCrawlTime この URL が最後にメインクローラを使用して Google によってクロールされた日時 pageFetchState Google がサーバーからページを取得できたかどうか googleCanonical Google…

GA4でキーイベントを設定する方法

はじめに 今回はGA4でキーイベントを設定する方法を紹介します。GA4のキーイベントは、ウェブサイトやアプリにおけるユーザーの重要な行動を測定するための機能です。以前のGoogleアナリティクス(UA)では「コンバージョン」と呼ばれていましたが、GA4では「キーイベント」という名称に変更されました。なお、今回設定するキーイベントは下記の内容を設定する前提として具体的な手順を説明していきます。 (1)お問い合わせ開始以下のURLにアクセスした際に設定https://www.implementdigital.com/contact-us/(2)お問い合わせ完了以下のURLにアクセスした際に設定https://www.implementdigital.com/contact-us-thank-you/ 1. イベントの設定 GA4でキーイベントを設定するには、まず元になるイベントを設定する必要があります。 (1)管理メニュー>データ表示>イベントを選択します。 (2)「イベントを作成」をクリックします。 (3)「作成」をクリックします。 (4)「お問い合わせ開始」のイベントを設定します。以下の内容で入力し「作成」をクリックします。 カスタムイベント名 お問い合わせ開始 一致する条件 パラメーター 演算子 値 event_name 次と等しい page_view page_location page_location https://www.implementdigital.com/contact-us/ (5)「お問い合わせ完了」のイベントを設定します。以下の内容で入力し「作成」をクリックします。 カスタムイベント名 お問い合わせ完了 一致する条件 パラメーター 演算子 値 event_name 次と等しい page_view page_location page_location https://www.implementdigital.com/contact-us-thank-you/ (6)設定が完了すると以下のようにイベント一覧に表示されます。 2. キーイベントの設定 イベントの設定が完了したら次にキーイベントを設定します。 (1)管理メニュー>データ表示>キーイベントを選択します。 (2)「新しいキーイベント」をクリックします。 (3)「お問い合わせ開始」のキーイベントを設定します。以下の内容で入力し「保存」をクリックします。 カスタムイベント名 お問い合わせ開始 (4)「お問い合わせ完了」のキーイベントを設定します。以下の内容で入力し「保存」をクリックします。 カスタムイベント名 お問い合わせ完了 (5)設定が完了すると以下のようにキーイベント一覧に表示されます。 3. キーイベントの確認方法 キーイベントの設定が完了したら該当のURLにアクセスしリアルタイムの概要レポートを表示します。キーイベントのパネルにイベント名とイベント数が表示されていることを確認してください。 注意点 キーイベントは設定すると即時反映されてしまいますので、慎重に設定する必要があります。 一つのプロパティで設定可能なキーイベントは最大で30個となっています。 まとめ 今回はGA4でキーイベントを設定する方法を紹介しました。GA4のキーイベントは、ビジネス目標に合わせて柔軟に設定することができます。ウェブサイトやアプリの目的や状況に応じて、適切なイベントをキーイベントとして設定しましょう。Implement DigitalではGoogle…

GA4とGoogle広告の連携方法・活用方法について

はじめに Webサイトやアプリの分析ツールとして、Google Analytics4(GA4)が標準的なツールになりつつあります。GA4は日々アップデートされており、より詳細なデータ収集と分析が可能となってきています。GA4でユーザー行動を深く理解し、更にGoogle 広告と連携することによって、広告効果の最大化を図ることが可能になります。本コラムでは、GA4とGoogle広告の連携方法と、その活用方法について解説していきます。 1. 連携の重要性とメリット GA4とGoogle広告を連携することで、広告の効果測定の向上などの多くのメリットを得ることができます。主なメリットとしては、以下の点が挙げられます。  広告の効果を正しく評価できるGA4では、ウェブサイトやアプリでの購入、会員登録、資料請求など、様々な行動を「コンバージョン」(目標達成)として設定できます。これにより、Google広告経由でどれだけのコンバージョンが発生したのかを正確に把握し、広告費用対効果(ROAS)を正しく評価できます。 詳細な行動分析で的確な広告配信ができるGA4は、ユーザーがサイト内でどのような行動をとったのか(どのページを見たのか、どれくらい滞在したのかなど)を詳細に追跡し、そのデータをGoogle広告に連携できます。そのため、「この広告は、この年代のこの地域に住んでいる人に効果がある」といった分析が可能になり、より的確なターゲティングで広告を配信できます。 興味関心に基づいた広告配信ができるGA4で収集したユーザーデータに基づいて、Google広告で効果的なリマーケティングを実施できます。例えば、過去にウェブサイトで特定の商品を閲覧したユーザーに絞って、その商品に関連する広告を表示するなど、よりパーソナライズされた広告配信ができます。 自動で広告効果を最大化できるGA4のデータを活用することで、Google広告の自動入札機能をより効果的に活用できます。自動入札機能とは、コンバージョンにつながりやすいユーザーに自動的に予算を配分する機能です。GA4のデータと組み合わせることで、この自動入札機能の精度が向上し、広告効果の最大化を図ることが可能となります。 2. GA4とGoogle広告の連携手順 GA4とGoogle広告の連携は、以下の手順で行います。  ステップ1:GA4でGoogle広告とのリンクを設定する まず、GA4のプロパティとGoogle広告のアカウントをリンクします。※ Google アナリティクスのプロパティを Google 広告アカウントにリンクするには、以下の権限が必要です。 Google アナリティクス側: プロパティの管理者または編集者であること Google 広告側: アカウントの管理者権限を持っていること 権限をご確認の上、以下の手順で設定を行ってください。 GA4の管理画面にアクセスし、「管理」画面を開きます。 「プロパティ」列「サービス間のリンク設定」にある「Google広告のリンク」をクリックします。 右上の「リンク」ボタンをクリックします。 下記の画面が表示されます。「Google広告のアカウントを選択」をクリックし、連携したいGoogle広告アカウントを選択します。 「Google広告アカウント」にチェックを入れ、「確認」ボタンをクリックします。 アカウントの選択を終えたら「次へ」をクリックし、次のステップ「構成の設定」を行います。   ステップ2:構成の設定 「パーソナライズド広告を有効化」及び「Google広告内からのアナリティクス機能へのアクセスを許可する」が有効であることを確認し、「次へ」をクリックします。 「データ設定」を確認し左下の「送信」をクリックします。パーソナライズド広告を有効化・Google広告内からのアナリティクス機能へのアクセスを許可するが、共にオンになっていることを確認してください。 下記のように、「リンク作成済み」と表示されれば連携完了です。 3. 活用方法は? GA4とGoogle広告の連携が完了したら、データを活用し、例として次のような分析や施策を実行できます。 広告の効果を詳しく分析どの広告キャンペーンから多くのコンバージョン(購入や会員登録など)が発生しているのか、広告費用対効果(ROAS)はどうなのかなどを分析することで、より効果の高い広告キャンペーンを特定し、改善につなげることができます。 どんなユーザーが購入しやすいかを分析どのユーザー層(年齢や性別、興味関心など)がコンバージョンしやすいのか、どのような経路(どのページを見て、どの広告をクリックしたのかなど)でコンバージョンに至っているのかを分析し、より的確なターゲティング戦略を立てることができます。 ウェブサイトを改善GA4で得られたユーザー行動データ(どのページがよく見られているのか、どこで離脱しているのかなど)に基づいて、ウェブサイトの使い勝手(UI/UX)を改善し、コンバージョン率向上を目指します。 どんなユーザーが購入しやすいかを分析特定の行動をとったユーザーに対して、その人に合った広告を配信し、コンバージョンを促進します。 まとめ 今回は、GA4とGoogle広告の連携についてお伝えしました。GA4とGoogle広告の連携は、デジタルマーケティングの効果を最大化するための有力な手段です。本コラムで紹介した連携方法と活用方法を参考に、ぜひGA4とGoogle広告の連携を活用し、広告運用の成果向上にお役立てください。Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GTMプレビューモードを使用したタグの発火タイミングの確認について

はじめに GTMは、GA4のタグやトリガーをウェブサイトに追加する際の手間を大幅に軽減し、簡単に管理・更新が可能なツールです。GA4でのユーザー行動を効率よく計測するために、GTMを使った設定が非常に役立ちます。 しかし、タグの設定が正しく動作しているかどうか、事前に確認しないまま公開すると、誤ったデータが計測されるリスクがあります。ここで役立つのが、GTMのプレビューモードです。プレビューモードは、タグの動作をリアルタイムで確認し、誤りがないかチェックできるデバッグツールで、GA4のトラッキング精度を担保する重要な機能の一つです。 このコラムでは、GTMのプレビューモードを使って設定したタグが発火するタイミングについて確認する方法についてご紹介します。 プレビューモードの確認方法について GTMの管理画面にログインし、編集したいコンテナを選択します。 右上にある「プレビュー」ボタンをクリックすると、GTMプレビューモードが有効になります。 テストしたいウェブサイトのURLを入力し、「リンク」をクリックします。すると、新しいタブが開き、対象ウェブサイトのプレビュー画面が表示されます。 タグの発火タイミングの確認 プレビューモードでは、画面が2つに分かれています。 左側:ページで発生したイベントの一覧(クリック、ページビュー、スクロールなど)が時系列で表示されます。 右側:選択したイベントごとの詳細情報が表示され、タグの発火状況や変数の値などが確認できます。 左側に、以下のような項目が表示されます。これらはテスト中に発生したイベントの一覧で、設定状況によって一部しか現れない場合もあります。 Pageview: ページの表示直後にタグを発火させる場合に使用 DOM Ready: ページのDOM構造が読み込まれた後にタグを発火させる場合に使用 Window Loaded: ページ内のすべてのリソースが読み込まれた後にタグを発火させる場合に使用 Click: 特定の要素がクリックされたときに発火 発火タイミングを確認したいイベントをクリックします。右側にそのイベントに関連するタグの発火状況が表示されます。特定のイベントを選択すると、右側にそのイベント時に発火したタグの一覧が表示されます。ここで、発火タイミングを確認できます。 発火したタグ:「Tags Fired」セクションに、そのイベントが発生したときに発火したタグが表示されます。ここで、設定したタグが正しく発火しているかどうかを確認します。 発火しなかったタグ:「Tags Not Fired」セクションには、そのイベントで発火しなかったタグが表示されます。もし発火しなかった場合、タグをクリックし詳細を確認することでその原因がわかるメッセージも表示されますので、理由を特定し原因の修正を行いましょう。 GTMの設定を修正し、再度プレビューモードでテストを行います。タグが適切に発火するまで、このプロセスを繰り返します。 まとめ GTMのプレビューモードは、タグの発火状況やトリガーの動作を事前に確認し、正確なデータ収集を行うために欠かせないツールです。タグの発火タイミングや条件を細かくチェックし、発火しない場合の原因を特定することで、設定ミスを未然に防げます。正しく設定されたタグは、データ分析やマーケティング施策の精度を向上させるための重要な要素です。GTMを活用し、より正確で効果的なトラッキングを実現しましょう。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

Node.jsでGoogle Search Console APIをローカルで実行して特定キーワードの検索順位データをCSV化する

はじめに Google Search Console API はGoogle Search Consoleの多くの機能にプログラムでアクセスしてさまざまなデータの取得が可能です。 今回は特定のキーワードに対する検索順位とインプレッション数を日毎の数を取得して、CSVファイルに保存する処理を行うプログラムをNode.jsで作成しました。 作成するプログラムについて Google Search Consoleから特定のキーワードに対する検索順位とインプレッション数を取得 取得するのは1週間前から3日前まで すでに取得済みの日付はCSVには書き込まない CSVファイルは初回は新規作成を行い、2回目以降は追記を行う CSVファイルの最終行は空行にしない Google Search Console API の準備 Google Cloud Platform ( https://console.cloud.google.com/ ) にプロジェクトを追加します。 「APIとサービス」に移動し、「Google Search Console API」を有効にします。 認証情報の作成を行います。 作成したサービスアカウント Google Search Console の準備 Search ConsoleのユーザーにGoogle Cloud のサービスアカウントを追加します。権限は「制限付き」にします。 Node.js の準備 Node.js のインストールに関してはここでは詳しく記述しません。必要な方は以下を参照してください。 https://nodejs.org/en/learn/getting-started/how-to-install-nodejs 標準以外で追加で導入する必要のあるモジュールはdotenvとGoogle APIs Node.js Clientになります。インストールは以下のコマンドになります。 npm install dotenv…

GA4 エンゲージメントについて

はじめに Google Analytics4(GA4)では、従来の指標に加えて「エンゲージメント」という概念が新しく登場しました。 エンゲージメントは、ユーザーがWebサイトに対してどれほど積極的に関わっているかを示すもので、ユーザー体験(UX)の向上やSEO対策にも活用することができます。 今回は、GA4のエンゲージメントとは何か、またその関連指標や活用方法についてご説明いたします。 1. エンゲージメントとは? 「エンゲージメント=engagement」という単語は様々な文脈で使われ、一般的にマーケティング領域では「ブランド・サービスと消費者の心理的なつながり」のこと、人事領域では「従業員の会社に対する思い入れ」のことを指します。 GA4のエンゲージメントもこのニュアンスに近く、ユーザーが「コンテンツにどれだけ積極的に関わっているか」 を表す指標です。 GA4ではエンゲージメントを計測する指標が充実しており、これらは、具体的な行動(ページの閲覧・スクロール・クリック等)を通じて測定されます。ユーザーが単にWebサイトやアプリへ訪問しただけではなく、コンテンツを読み込んでいるか、動画を視聴したりリンクをクリックするなど能動的な行動を取っているかどうかを評価するということです。 そのためエンゲージメントが高いほど、提供するサービスがユーザーのニーズを満たしているサイトであると言えるでしょう。エンゲージメントとは、「ユーザーがどれだけ興味を持って閲覧しているのか」を分析するための指標と捉えると良いと思います。 2. エンゲージメントを測る指標について GA4では、エンゲージメントを測る指標として主に以下の3つが用いられます。 1. エンゲージのあったセッション数以下のいずれかに該当するセッション数のことです。 10秒以上の継続したセッション ページビューが2回以上発生したセッション コンバージョンイベントが1件以上発生したセッション この条件の1つである「10秒以上」のしきい値はデフォルトでは10秒となっていますが、60秒までの時間調整が可能です。秒数を長くすればするほど、エンゲージのあったセッション数は減少する方向に動きます。その結果、下記のエンゲージメント率も減ります。一方で「直帰率」は増加する方向に動きます。変更方法は以下となります。管理画面>データストリーム>ストリーム名>タグ設定を行う>セッションのタイムアウトを調整する 2. エンゲージメント率:エンゲージメント セッション数 / セッション数の割合のことです。 3. エンゲージメント時間:ユーザーがサイトやアプリを積極的に使用していた時間の合計です。ユーザーがサイトを開いたまま別のタブに移動したり、スマートフォンで別のアプリを開いたりした場合、その間はエンゲージメント時間としてカウントされません。つまり、エンゲージメント時間は、ユーザーが実際にコンテンツに触れていた時間を正確に反映する指標となります。 3. GA4でエンゲージメントを確認する方法 ユーザーの行動は多岐にわたり、熱心に閲覧している、流し見をする、アクセスしたまま離席してしまうケース等が考えられます。サイト運営者として把握しておきたい「ユーザーが興味を持って閲覧しているか」を、GA4の「エンゲージメント」でチェックしてみましょう。 左サイドバーで「ライフサイクル」>「エンゲージメント」>「概要」の順にクリックすると、「エンゲージメント」について分析できる画面のダイジェスト版が表示されます。 この画面で、エンゲージメントに関する数値を折れ線グラフで確認することができます。下記赤枠のタブをクリックすることでグラフを切り替えて表示でき、ユーザーの行動の概要を掴むことが可能です。 4. 分析結果をサイト改善に活かすには? 上記の確認方法の他、データ探索でより深掘りし、サイト改善に活用することが可能です。 深掘りする方法としては以下のような分析方法が考えられます。 ディメンションと組み合わせ分析する: ページ、参照元、デバイスなどのディメンションと組み合わせ、どのページから流入したユーザーなのか、どのデバイスのユーザーがエンゲージメントしているか等を分析します。(キャプチャは、Googleのデモアカウントのデータです。) 確認の結果、特定のページを訪問したユーザーのエンゲージメント率が低い場合は、そのページのコンテンツやUI/UXなどを見直し、より長く滞在できるようなサイトに改善する等が考えられます。 特定の流入元からのエンゲージメントが低い場合は、 流入元に応じたコンテンツやLPを用意してユーザーの期待に応えられるようにしたり、特定のデバイスのエンゲージメントが低い場合は レスポンシブデザインの改善・デバイスに合わせたコンテンツの最適化を行う等でサイト改善に繋げることが可能です。 セグメントを作成し深掘りする: 特定の条件を満たすユーザーのセグメントを作成してデータ探索で分析することも可能です。例えば、特定のページを訪問したユーザーの場合は、条件を「ページパス」に設定し該当のページパスを設定、特定のキャンペーン経由で流入したユーザー」の場合、条件を「参照元/メディア」に設定し、該当のキャンペーンの参照元/メディアを指定しセグメントを作成します。 あるセグメントのエンゲージメント率が高く、あるセグメントでは低いといった差異を分析することで、サイトの改善点が浮き彫りになってきます。例えば、特定のキャンペーン経由で訪れたユーザーのエンゲージメント率が低い場合は、キャンペーンの内容やターゲット層の見直しが必要かもしれません。これらの分析結果をもとに、サイトの具体的な改善策を導き出すことが出来ます。 まとめ 今回は、GA4のエンゲージメントについてお伝えしました。GA4のエンゲージメントは、Webサイトやアプリにおけるユーザーとの「深い関係性」を築くための重要な指標です。GA4のエンゲージメントを活用して、具体的な課題を特定し、効果的なサイト改善に役立てていきましょう。Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

デベロッパーツールでのGA4イベント計測確認方法

はじめに Google Analytics 4(GA4)は、ウェブサイトやアプリのユーザー行動を詳細に追跡するための強力なツールです。GA4が正しく設定されているかどうかを確認するためには、Google Chromeのデベロッパーツールを使う方法が便利です。今回のコラムでは、GA4のイベント計測を確認するための方法をご紹介します。 デベロッパーツールとは Google Chromeのデベロッパーツール(Chrome DevTools)は、ウェブサイトの仕組みをチェックしたり、問題を見つけたりするための便利なツールです。ウェブページのデザイン(HTMLやCSS)や動き(JavaScript)をリアルタイムで確認・編集できます。また、ネットワークリクエストを監視して、どのデータがやり取りされているかをチェックしたり、サイトのパフォーマンスを分析して、どこが遅いのかを見つけることもできます。初心者でも使いやすく、ウェブ開発やトラブルシューティングに役立つ便利なツールです。 イベントの計測方法 1. Google Chromeのデベロッパーツールを開く まず、Google Chromeブラウザを開き、GA4が実装されているウェブサイトにアクセスし、以下の手順でデベロッパーツールを開いてください。 ブラウザメニューで右上の縦三点リーダーをクリックしてください。 その他のツールからデベロッパーツールを選択します。 2. ネットワークタブの確認 デベロッパーツールが開いたら、次に「ネットワーク」タブを選択します。このタブでは、ウェブページが送受信するすべてのネットワークリクエストを見ることができます。 ネットワークタブ内で、フィルタを設定してGA4関連のリクエストのみ表示されるようにします。フィルタボックスにcollectと入力します。これにより、GA4のデータ収集リクエストに絞り込むことができます。 3. Headerタブ、Payloadタブの確認 次に、ボタンをクリックする、フォームを送信する、ページをスクロールするといった、ウェブサイトで特定のアクションを実行すると、それらが、GA4でイベント取得の設定がされているアクションであれば、ネットワークタブに新しいリクエストが表示されます。 該当のリクエストをクリックし、詳細を確認します。HeadersタブでリクエストURLとパラメータを確認し、Payloadタブで送信されたデータを確認します。Payloadタブで確認できる主要なリクエストは以下のとおりです。 en – event_name:トリガーされたイベントの名前 例:en=page_view(ページビューのイベント) ep. – event_params :イベントに関連する追加情報 例:ep.button_text=Submit(クリックされたボタンのテキスト) uid – user_id:特定のユーザーを識別するためのID 例:uid=12345(ユーザーIDが12345のユーザー) sid – session_id:ユーザーの訪問ごとに付けられる一意のID 例:sid=67890(セッションIDが67890) ts – timestamp:イベントが発生した日時 例:ts=1628247600000(UNIXタイムスタンプ形式) まとめ 今回は、Gooogle ChromeのデベロッパーツールでのGA4のイベント計測の確認方法についてお伝えしました。クエリ文字列パラメータを確認することで、GA4のイベントが正しく記録されているかどうかを詳細に分析できます。デベロッパーツールの「Network」タブと「Payload」タブを使って、各パラメータが適切に設定され、送信されていることを確認しましょう。これにより、トラッキングの正確性を保つことができます。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag…

Node.jsでGoogle Analytics Data APIをローカルで実行してレポートデータをCSV化する方法

Google Analytics Data API について Google Analytics Data API はGoogle Analytics v4 (GA4)のレポートデータにプログラムでアクセスしてさまざまなデータの取得が可能です。 今回は日毎のページビュー数とユニークユーザー数を取得して、CSVファイルに保存する処理を行うプログラムをNode.jsで作成しました。 作成するプログラムについて Google Analyticsの指定したプロパティから日毎のページビュー数とユニークユーザー数を取得 取得するのは1週間前から前日まで すでに取得済みの日付はCSVには書き込まない CSVファイルは初回は新規作成を行い、2回目以降は追記を行う CSVファイルの最終行は空行にしない Google Analytics Data API の準備 こちらのページを参考にして Google Analytics Data API の有効化、プライベートキー情報JSONの取得し、JSONファイルに記述のあるメールアドレスをサービス アカウントGoogle アナリティクス 4 プロパティにユーザーを追加します。(ステップ1〜ステップ3) ただし、サービスアカウントの認証情報の環境変数への設定は.envファイルで行うため、この時点では行いません。 https://developers.google.com/analytics/devguides/reporting/data/v1/quickstart-client-libraries?hl=ja Node.js の準備 Node.js のインストールに関してはここでは詳しく記述しません。必要な方は以下を参照してください。 https://nodejs.org/en/learn/getting-started/how-to-install-nodejs 標準以外で追加で導入する必要のあるモジュールはdotenvとGoogle Analytics Clientライブラリになります。インストールは以下のコマンドになります。 npm install dotenv npm install @google-analytics/data サービスアカウントの認証情報はプログラムと同じディレクトリに「.env」というファイルを作成してそこにプライベートキー情報JSONファイルのパスを記述します。 GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS=./Quickstart-xxxxxxxxxx.json プログラム…

最新のGoogle Analytics4アップデート情報(2024年6月27日現在)

はじめに Googleが無料で提供するアクセス解析ツールGoogle Analytics4(GA4)は2020年10月に公式にリリースされ、既に3年半が経過しています。その3年半の間、GA4は常にアップデートを実施し、新機能が追加されたり既存の機能も改善されるなど、日々進化してきました。直近では、5月・6月で合わせて13件の最新のアップデートが行われています。その中で、6月前半に更新された3件の詳細について、共有させていただきます。 1.カスタムイベントデータのインポート 2024年6月より、GA4のデータインポート機能に「カスタムイベントデータ」が追加されました。管理画面>プロパティ設定>データの収集と修正>データインポートの画面を表示し、「データソースを作成」をクリック後の画面で、「カスタムイベントデータ」の追加が確認できます。 データのインポートの画面 「データソースを作成」設定画面 上記の更新により、既に集めたデータ、カスタムディメンションなどの「イベントパラメータの値」を基に、ディメンションを拡張することが可能になりました。分析の視点を自由に追加することができ、既存のデータと一緒に分析できるため、全体像のより詳細な分析が可能になります。今回の更新についての公式ヘルプは、以下となります。https://support.google.com/analytics/answer/15086891?sjid=13316064604817779391-AP※カスタムイベントとは、GA4で自動的に収集されない特定のユーザー行動を追跡するために各自で作成するイベントのことです。カスタムイベントの設定をすることで、自分で必要なデータの計測が可能となり、更に今回ご紹介したインポート機能を使用することで、ニーズに応じた分析が可能になります。 2.アトリビューションモデルの更新 GA4のアトリビューションモデルが更新されます。有料検索キャンペーンに対するコンバージョンの貢献度を割り振る精度を、強化するとのことです。2024年6月10日に発表され、6月末にアップデートが完了する予定です。この更新により有料検索に貢献度が割り振られるコンバージョンの数が増え、広告キャンペーンの費用に影響が及ぶ可能性があり、重要な更新内容だと考えます。アナリティクスヘルプページでも、予算の上限を確認し、必要に応じて調整することが強く推奨されています。以下が、更新内容の詳細となります。更新前は、コンバージョンに対する貢献度として有料検索に割り振られるべきものが、誤ってオーガニック検索に割り振られることがありました。この現象は、シングルページ アプリケーションで特によく発生します。具体的には、有料検索のクリックを識別する「gclid」パラメータが、ページビューをまたいで保持されない場合に発生します。今回の更新では、コンバージョンの貢献度の割り振り方を調整し、各ページの最初のイベントでキャンペーン情報が正確に取得されるようにします。サイトから離脱したユーザーが別のチャネルから戻ってきた場合、そのアトリビューションが適切に更新されるようになります。 3.リアルタイム レポートの [過去 5 分間のユーザー数] GA4 のリアルタイムレポートで、過去30分間だけでなく「過去5分間のユーザー数」の確認も出来るようになりました。サイトやアプリを利用しているユーザー数を 1 分単位で明確に把握することが可能になったため、より詳細な分析が可能となりました。リアルタイムレポートについての公式ヘルプは、以下になります。https://support.google.com/analytics/answer/9271392?sjid=505108107356677694-AP まとめ 以上が、最新のGoogle Analytics4のアップデート情報となります。Google Analytics4では、今後も頻繁にアップデートが行われる予定です。最新情報は、アナリティクスヘルプのページで(https://support.google.com/analytics/answer/9164320?hl=ja))確認ができます。Google Analytics4を最大限に活用し、より正確な分析を行い、マーケティング戦略の改善に役立てましょう。 Implement DigitalではGoogle Tag Manger/Google Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4 レポートの比較機能

はじめに GA4の「比較」機能では、ある特定のディメンションに基づいた複数のデータを比較することができます。例えば、『モバイルトラフィック』『ウェブのトラフィック』『タブレットトラフィック』のユーザーを比較したり、広告で流入したキャンペーンごとの合計収益を比較することが可能です。2024年5月に追加された新機能として、プロパティの管理者または編集者の権限のあるユーザーは、この一度作成した「比較」データを保存し、他のユーザーに共有できるようになりました。プロパティにアクセスできるユーザー全員が、気になるユーザーベースを比較できます。今回は、レポートの作成方法と保存共有の方法について紹介いたします。 比較レポートの作成方法 比較レポートはレポート画面からの作成が可能です。GA4にログインし、左側のナビゲーションメニューから「レポート」を選択します。下の画面はレポートのスナップショットの画面ですが、他のレポートでも同様のアイコンと機能が存在しており、比較が可能です。 ①あるいは②のアイコンをクリックすると、下の画面が表示されます。既存のディメンションを選択して比較することも可能ですが、新規作成ボタンをクリックし、分析目的に応じて条件設定をしたディメンションを新たに作成することができます。 例えば、どのキャンペーンの効果が高かったかを確認するために、広告キャンペーンをきっかけに流入したユーザーをキャンペーンIDごとに確認したい場合、下の画面のように『ユーザーの最初のキャンペーンID』の条件を設定することで比較することが可能です。赤枠内の適用ボタンをクリックすることで、これらの条件の比較を適用し、レポートに反映させることができます。緑枠内の保存ボタンをクリックすることで、一度作成したこの比較条件を保存しておくことが可能です。 保存ボタンをクリックすると、以下のような画面が表示されるため、他のユーザーにもわかりやすいように記載し、確認ボタンをクリックしてください。 保存機能 比較を保存すると、レポートの比較作成画面で既存の項目と一緒に表示されるようになります。保存したこの項目は、他のユーザーも確認し使用することができます。三点リーダーをクリックすると、編集、複製、削除が可能です。プロパティの他のユーザーもこちらの操作が可能です。 管理画面からも比較項目の確認ができます。管理画面でデータ表示リストの中から項目「比較」をクリックしてください。 この画面では、作成者と最終更新日も確認することが可能です。 まとめ 今回は、レポートの作成方法と保存共有の方法について紹介いたしました。よく使用するユーザー層に基づいたディメンションを保存・共有することで、ますますこの比較機能が活用できそうです。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。